2010年最初の旅は、山形県尾花沢市を訪ねました。ここは日本でも屈指の豪雪地帯!雪大好き人間の私はロケ前日、嬉しくて眠れませんでした!これ何だか分かりますか?タラの芽を栽培している所です。タラの芽と言えば「春」を連想するのですが、周りは「冬」真っ最中!こんな時期に・・・驚きました!雪深い尾花沢市では、冬の「出稼ぎ」をしないで済む様に、このタラの芽栽培が考案されました。その立案者が、あべ農園の阿部良一さん。夏はスイカも名物の尾花沢市ですが、最大の名物(?)は写真の阿部さんの奥様かも!話がとても面白かったです。「ふるさと」を感じました。最近、人気を上げたのがここ銀山温泉。夕方の灯が点るこの時間、この感じ、このイメージが銀山温泉って感じですよね!大正ロマン溢れる銀山温泉を歩いていると、発見!不思議な屋号のお店、その名を「はいからさん通り」喫茶店を兼ねたお土産屋でこの店の名物カリーパンをいただきました。大正時代、日本に伝わったカリー、そのカリーが日本でカリーパンとして考案されたそうです。まさに「はいからさんが通る」時代の食べ物!ここのカリーパンは、それだけではないのです!地元山形のJ1サッカーチームが試合する日は、相手チームの土地の名物を具に入れてサポーターの皆さんに提供するのだそうです。つまり相手を食べる!かつて炭焼きが盛んだった尾花沢市鶴子。昨年、この地の伝統の石造りの窯を復元し、炭焼きが復活しました。いや〜、熱いの何のって!大変な作業です。 真っ赤に焼けた炭を窯から出して、灰をかけて炭を冷すのですが、その時に芋を入れておくとあっと言う間に焼き芋に!美味しかった!これも厳しい作業の中での楽しみの一つだそうです!昔、主婦の副業として作られ、お土産として人気がある豆人形です。人形の顔が大豆やインゲン豆で作られる豆人形。着物も本当の着物を利用し、本物と同じ様に襦袢から着せているので、どの角度から見てもリアルです。こういう昔ながらの手を抜かない仕事、良き時代の日本の技を感じました。このような細かい芸、技、大好きです!ディレクターの大貫さんと記念撮影!アメリカから工具や材料を仕入れて、手作りの万年筆やボールペンを作っている菅原さんを訪ねました。尾花沢市では長い冬を家の中で様々な手仕事をしながら過ごしている方が多いそうです。早速、手作りのボールペンに挑戦しましたこれが世界で1本しかない私の手作りのボールペンです。上の部分に重心が来る様に太めに作りました。木は貴重な神代杉です。神代杉とは、火山の噴火で火山灰に埋もれ腐らず半化石化した杉です。私の宝物になりました。日本山岳協会所属の尾花沢山の会の方々と銀山温泉から銀山坑道跡までのカンジキツアーに挑戦しました。ご覧の通り橋の欄干の上まで雪があり、落ちない様に・・・なだれ跡を発見!自然の力を感じました。銀山坑道跡入り口に着きました。ヘッドライトを付けていよいよ中へ!中は氷柱など冬ならではの光景が広がっていました。機械など使わず手掘りで掘った坑道は、想像以上に広く、クモの巣の様にあちこちに広がっていました。その中で氷荀(ひょうじゅん)を発見!天井からの雫で地面から竹の子が生える様に氷が育ったものです。落ちて来た勢いで不純物が飛び散り、純粋の水分だけで出来ているので、輝き方が氷柱などと違い綺麗でした。まさに自然の芸術! 久しぶりにズボ、ズボっと雪の中を歩いてみました。雪、それは厄介ものかもしれない・・・でもその厄介ものの雪と戦い、そして負けない知恵と楽しみ方を尾花沢の皆さんから教わりました。外は寒くても尾花沢の「人」は温かく、何だかホッとする旅になりました。