久しぶりの奄美大島です。沖縄と違って静かだった奄美が、今回は違っていました。そうなんです!46年振りに日本で皆既日食が見られるのです!勿論、僕は初体験!さぁ、どんな旅になるのか・・・これは何でしょうか?出来立ての黒糖です。サトウキビを搾り、煮詰めて作ります。サトウキビの旬は冬。ここに知恵があるのです。夏場の糖度を高く保つために通常より半年以上長く栽培したサトウキビを使うのです。これによって、出来立ての黒糖を一年中楽しむ事が出来るのです。出来立ての黒糖をお好み焼きの様にヘラで切って頂きました。もの凄く熱いのですが、美味い!さっぱりとした甘さで、黒糖の香りが強かったです。黒糖は、出来立てが一番美味い。これ地元の常識だそうです。なっとく!その黒糖を原料にして本格焼酎を作る町田酒造さんを訪ねました。ここ町田酒造さんでは、焼酎を造った後の廃液を利用し炭にして、それを粉末状の肥料にするプロジェクトが話題を呼んでいます。会長さんとの話の中で奄美の魅力をお聞きしたら「結い(ゆい)」とおっしゃいました。人と人との繋がり・・・助けたり、助けられたり・・・人として大切な事を教わりました。奄美では暑い夏になるとこれが凄く売れます。何だか分かりますか?ミキというものです。米とサツマイモと砂糖が原料の発酵飲料です。消化も良く、栄養価も高いので、暑くて食欲が落ちる時に最高です。ミキを初めて口にするとまず驚きます。一気に飲もうとすると、窒息するかも!何故かと言うと、ドロっとしているのです。飲むと言うより食べると言う感じです。味は、出来立ては甘く、発酵が進むと酸っぱさが加わります。好みによって生産日から何日目が好きとか、自分で試して決めると良いと思います。僕は12日目が好みでした。夏はコレで決まり! 昔の奄美の自然や人々の生活風景を描いている画家の中島さんを訪ねました。自然と共に暮らしている奄美の方々の生活感が伝わって来るでしょう!何だか懐かしい様な温かさが良いですね! 中島さんです。中島さんは独学で絵を学び、放浪生活をしながら奄美の自然や生活風景を描いて来ました。奄美の魅力をお聞きしたら、奄美の方言には「さようなら」と言う言葉は無い。「またおいで」とかになる。それが奄美の魅力だと・・・その温かさが作品に出ていると思いました。奄美の友人と言うより親戚みたいな存在。今回のロケでも、思いっきり世話になりました。一番右のスーパーマリオに似ている方が、写真家の浜田さん。石干見(いしひみ)と言う石垣漁を体験しました。古代漁法で、遠浅の干潟やサンゴ礁に石を積んで半円に囲い、潮の干潮を利用して魚を閉じ込めて穫る漁です。教えて下さった漁師の宝納さん曰く、「穫りたい時に穫りたいだけ穫る。つまり無駄に沢山穫らない。昔は冷蔵庫とか保管が出来なかったからね。」・・・ここでも奄美の方々の優しさに触れた様な気がしました。いよいよ数時間後に世紀の天体ショー、皆既日食が!島中が、ざわめいている感じがしました。全国各地からマニアの方は勿論、島の方々も集まっています。我が「遠くへ行きたい」スタッフも確認中!さぁ、始まりました!ちょっと雲が多めですが、第一接触が始まりました。もう興奮してしまい、仕事を忘れて騒いでいました。話や資料VTRなどを見ていたのですが、やはり肉眼と肌で感じるのとは全然違いました。言葉には出来ない感動があり、何か伝えなければと思ったのですが、ダメでした。そのくらい感動しました。(写真は浜田氏提供) 大好きな奄美で、大好きな方々と、皆既日食と言う貴重な体験が出来た事、幸せに思います。そして行く度に、色々な事が学べる奄美・・・「結い」の話や「さようならは無い」とか本当に、人に心に優しい奄美。天国に一番近い島は奄美ではないか・・・もしかすると、皆既日食よりも奄美の方々の気持ちに感動した事の方が大きかったかも知れません。いい旅しました・・・(写真は浜田氏提供)