今回は、滋賀県の草津・近江八幡・安土・長浜・木ノ本町を様々な「色」を求めて歩いてみました。まずは「青」7月から8月にかけて咲く県花でもある青花です。この青花、花が開いているのは明け方から昼頃までで、溶けるようにしぼんでしまいます。綺麗な友禅染に青花が必要!青花から青花紙というものを作り、友禅の下絵に使うのです。青花紙を作っているを中村さんご夫妻を訪ねました。全てが手作業で花びらを絞り、その花汁を刷毛で和紙に塗り、天日で乾かします。その作業を最低でも70回も繰り返します。これが完成した青花紙。必要なだけちぎって水に浸し、筆で布に下絵を書きます。色を入れた後、水で洗うと青花紙で描いた下絵が消えてしまいます。本当に不思議でした。安土城跡を訪ねてみました。平成元年から発掘調査が始まり、山頂までの長い石段の両側には秀吉などの家臣の館が並び、天主は五層七階などという事が分かってきたそうです。石段に使われている石の中には石仏もありました。安土城と言えば本能寺の変。ここで織田信長が・・・何だかタイムスリップした感じでした。これ何だか分かりますか?織田信長は「赤」が好き!何と、こんにゃくまで赤!赤こんにゃく料理です。左上が煮物、中央が刺身です。この辺りの方々にとって「赤」が当たり前で、よそに行って白や黒いものを見た時は驚いたそうです。所変われば品変わるですよね。ちなみに味は一緒でした。次は「黒」と言う事で長浜の黒壁スクエアを訪ねました。中々お洒落なところで大勢の観光客の皆さんが買い物などに楽しんでいらっしゃいました。その「黒」の中に面白いものが・・・フィギュア博物館です。おまけなどの食玩から始まって、今では新しい日本の文化になりつつあります。海洋堂のオーナー、宮脇さんと。恐竜の一部が大英博物館にも展示されているなどの興味深い話を聞く事が出来ました。さぁ、最後は「白」!この白い繭から生糸をとり、その生糸で「黄色いもの」を作ります。それは三味線や琴など和楽器の絃。生糸をそれぞれの用途別に手作業で撚ってウコンで黄色に着色します。ここにも昔ながらの技がありました。色を訪ねた滋賀県琵琶湖東岸を北に歩いた色彩豊かな旅。そこには昔ながらの技と知恵が今も変わらずありました。そのような文化に触れ、何故かホッとする自分が居ました。