35周年記念番組として3週に渡って技・味・人のテーマでお送りします。私のテーマは、「人」!北海道〜岡山〜長野と旅しました。知床の自然に魅せられて30年前に横浜から移住した写真家の石井さん親子。主に動物を撮っていて、今は父・英二さんはビデオ、息子の輝章さんはスチール。知床を案内して頂きました。背中が白いのは、遡上して石などにぶつかり傷ついたあと。約2年かけて大人になり、産まれた川に戻り子孫を残し命尽きる。そして命尽きた後、海鳥やキタキツネの食料になる。この時期、蝦夷鹿のオスは立派な角があり、春になると、その角を落とす。夜の知床で世界で一番大きいシマフクロウを見ることが出来ました。大きさと目の鋭さに驚きました。知床の食物連鎖の頂点に立つヒグマ。遡上する鮭を狙っていました。土産物屋にある熊の彫り物みたいに本当に口に鮭を銜えていました。今年、世界遺産になった知床。そしてその知床に住む動物たち。石井さん曰く、「知床の魅力はその動物達と人間が上手く共存出来ているところにある」と・・・自然を自然のままに優しく見守り続ける石井さん親子。素敵な親子でした。北海道から岡山県の備前市に移動。備前市と言えば、備前焼!その備前焼の名門、藤原さんを訪ねました。祖父、父が共に人間国宝で、三代目にあたる藤原 和さん。年3回行われる窯焚きの真っ最中に火を入れる時期など、本当に「へ〜、そうなんだ!」と言うような貴重な話を聞くことが出来ました。火を入れる前の登り窯の中を見させていただきました。和さんの作品気さくで自然体の和さん。人間国宝である祖父、父との関係、そしてその祖父、父から伝えられたこと、俳優として二代目である自分にとって面白くもあり、参考になる貴重な話を聞くことが出来ました。ありがとうございました。次は長野県!長野県乗鞍高原で生まれ育った、山の名人・福島さんに秋の乗鞍を案内していただきました。 福島さんのお父さんも山の達人で昭和天皇を案内した事で有名です。そのお父さんから伝えられた事、そして山から教わった事、とにかく本や学校では学ぶ事が出来ない事・・・素晴らしい話を聞く事が出来ました。今年は、9月の雨不足でキノコが不作。ところで皆さん、食べれるキノコか食べれないキノコか分かりますか?福島さん曰く、確実な方法は「動物をよく観察しろ!」だそうです。サルなどは、一目で見分けるんだそうです。 収録風景 今回の旅は、私の人生に強く影響したと言っても過言ではないくらい「いい旅」をしました。自然の大切さ、そしてその自然を自然のままに残していく尊さ、その自然から学ぶことで人間本来の自然体になり、自由な発想、創作が出来、本当の意味での豊かな人生が送れる気がしました。素晴らしい自然、人に乾杯!旅は「人」・・・改めて実感出来た素晴らしい旅でした。